
医療法人 明芳会 横浜旭中央総合病院 看護部長
「私も大きくなったら、こんな看護師になりたい」。
そう思ったきっかけがあってからずっと看護師を志し、今に至ります。
私は鹿児島の田舎で生まれました。実家は畜産業を営んでおり、幼少期の思い出といったら牛の出産に立ち会ったり、生まれたての子豚と寄り添って眠っていたこと。そして家畜の世話に追われていた父母の背中を見て育ちました。そんな汗水たらして働いていた父が倒れたのは、私が小学生三年生の頃でした。病名は気管支喘息。母と共にお見舞いに行き、父のもがき苦しむ姿を目の当たりにしていました。その時、父に寄り添い、テキパキと対応する看護師の姿が輝いて見えたんです。
純粋に「私もこんな看護師さんになりたい」と心から思えた瞬間でした。
父に自分の思いを伝えると、「そうだね」と言って、頭をなでてくれたのを覚えています。
――あの時から看護学校に入るまで、「看護師になりたい」という思いはぶれることはありませんでした。そして今も、こうして35年間看護師を続けています。

「やさしい心を持つ」ことを大事にしています。
患者さん各々にスポットをあて、一つ一つの技術やケアに心を込めて実践してくことが看護の本質でもあります。そこに「やさしい心」を加える。
例えば、どんなに薬や手術を施しても苦しんでいるガン患者さんがいたとします。そこをつい避けて通りたくなる気がしても、一人を見つめる。寄り添って、悩みを聴いたり、身の回りのお世話をしたり…。「やさしい心」を通して接し続けることで患者さんは安心してくれます。患者さん一人一人を見つめて、ケアに心を込めるのです。「やさしい心」を持つと、周りが見えるようになり、患者さんが「何を求めているのか」がわかるようになります。注射一つにしてもそうです。「注射をどこに射したら一番痛くないか」と患者さんに求められていることを考えながら応える看護をする。そんな「やさしい心」が看護には必要です。
一人一人にスポットをあてるのは、患者さんにだけではありありません。
私は看護師一人一人に対しても同じ。師長に対しては、毎日、報告・連絡・相談をしてもらいます。相談に関しては、仕事のことからプライベートのことまでのります。そういう関係が成り立っています。今日も午前中だけで、4件も相談がありました。
更に、その人の良い所を探してメモをとるのが私のポリシー。人には必ず良い所があるんです。だからそこをしっかり見つけてあげないと。
注意をしなくてはいけない時も当然ありますね。そんな時は「●●さんは、こんなに良い所がある。でも今回の~は良くないね。一緒に直していこうね!」と伝えます。そうすれば、必ず付いてきてくれる。お互い気持ち良くいられるんです。
私は看護師にとって働きやすい場を提供してあげれば、心地良いやさしい気持ちで患者さんに接することができ、患者さんのためにもつながると考えています。だから今後も、看護師一人一人をきちんと見つめた指導をし、お互い支え合っていきたいと思います。2007年度、27.4%だった離職率も、今では18%(2008年度末時)。次は15%を目指しています。

当院は多くの住宅や商店街に囲まれ、地域に密着した病院。昭和56年に238床で開設され、3回もの増改築を繰り返して今に至ります。現在515床。横浜地区の民間の病院で一番大きい総合病院へと成長しました。24時間救急指定という安心感と、「ちょっと具合が悪いから」と気軽に立ち寄れる温かさを提供しているため、ここまで地域の人達に必要としてもらえる病院になりました。
ですから地域との関わりは大切。特に看護部は、地域の花火大会や運動会には救護班として参加したり、看護の日には商店街で健康診断を行い、地域の方々と盛り上がります。今後は外来の看護相談(自宅で介護をされる方も気軽に相談できるような体制)を整え、もっともっと地域の方と広く深い関係を築いていきたいと考えています。
「やさしい笑顔」のあふれる方と働きたいです。
当院の看護部の理念は、「専門性の高い看護の提供」、「安全・安楽の実践」、「やさしい笑顔」ですが、その中でとりわけ大事にしているのが、この「やさしい笑顔」です。
どんなに辛い時でも、笑うことでポジティブにリセットされます。そして笑顔は伝染します。人は不機嫌に対応すれば不機嫌な対応が返ってくる。また、笑顔でいればつられて笑顔が返ってくる。だからもし、「やさしい笑顔」の方が患者さんに接してくださるのならば、その患者さんの痛みは和らぎ、ほっとさせることができると信じています。「やさしい笑顔」があふれ出る方…お待ちしています。

日常の看護の中で、感動の場面に出会って下さい。
「看護師で良かった」と心から叫べるような、患者さんとの瞬間を感じて欲しいのです。
私にもそんな瞬間が、人生で2回ありました。
一人は乳がんの方。骨転移をしてしまい、車椅子生活を送っていました。入退院を繰り返していたのですが、私の病棟が替わっても、入院する度に会いに来て下さる方でした。私自身も、朝早くに会いに行ったり、時間があれば顔を見に行ったりしていました。私が訪問看護に移動になった時、その患者さんは、「このままだと動けなくなる。その時は、訪問看護にうちにきてくれる?」とおっしゃいました。もちろん私はお宅へ通い、寄り添い続けました。――最期。その患者さんが手を握りおっしゃった「ありがとう」の言葉が、今でも忘れられません。何故でしょう。これまで看護師を勤めてきて「ありがとう」と言っていただける場面は何度も経験しましたが、この瞬間にいただいた「ありがとう」は、「こんなにも『ありがとう』の言葉って素敵なのか」と思える位、心に残っているのです。おそらく全てのケアにおいて全身全霊で、心を込めていたからだと思います…。
看護部長を続けてきて感じることがあります。それは、せっかく勉強・実習を重ねて看護師の免許を勝ち取ってきたのに、活かしきれていない看護師がいるということ。看護師の日常には、こんなにも感動を味わえる瞬間があふれているのに、それに気付かずに辞めてしまうのはもったいないと思うのです。
心を込めて看護を行えば、感動の瞬間を感じ取れるはずです。
私は看護をする上で、又、感動の場面を通じて多くの事を患者さんに教えられました。だから看護が大好き。
心からそう想えるから、35年間も続けられたのかもしれません…。
思い返してみて下さい。
看護師を続けてこられたあなたにも、感動の一瞬があったでしょう?
是非、あなたの感動の瞬間も教えて下さい。
そして一緒に、当院で感動の瞬間を増やして、充実した看護師生活を始めましょう。
もう一つの感動の場面は…今度当院に来た時に、一緒にお話をしましょう。
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〒241-0801 神奈川県横浜市若葉台4-20-1 |
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